夢を叶えるオーディション

アーティストのオーディション

オーディションの中でも最も白熱しているのが、「アーティスト」を志す方のオーディションです。ここでいう「アーティスト」とは「ミュージシャン」のことを指します。音楽は誰でも楽しめるものです。その技術も際限なく追求することができますし、音楽の機材なども発達し、個人レベルでも相当な音質、相当なレベルの音源を作ることが可能になりました。音楽の市場自体は配信販売の比率が伸び、複雑化している現状です。加えてインターネットなどの発達でその嗜好もそれぞれ追求することが出来るようになり、1人のビッグアーティストが君臨するような時代ではなくなったのかもしれません。その分それぞれの得意な音楽を追求するようなスタイルが増えてきていて、さまざまなスタイルのさまざまなアーティストが、日々しのぎを削っています。
形態もさまざまです。複数メンバーによるバンドスタイルの活動から、2人や3人でのユニットスタイル、ソロでの活動に至るまで、アマチュアでもプロ並みのクオリティで活動している人も数多くいます。その活動内容はプロとあまり変わらず、音源を作ってコンサートを行う、というものがほとんどです。その規模が違うだけで、本質は変わりません。ミュージシャンの場合は、オーディションがプロになる唯一の方法というわけではありません。アマチュアの活動、いわゆる「インディーズ」と呼ばれるスタイルでの活動でも実質的な人気を誇ればプロと同等の状態になりますし、コンサートや音源販売で個人で黒字化すれば、実質的にはプロとして成立しています。ですから、中にはオーディションなど受けずに活動を通じて実績を上げようとするケースも多々あるようです。
音楽の場合、その音色や曲、演奏で実力は明白になります。ミュージシャンになりたいからオーディションを受ける、というのは少し違います。オーディションを受ける段階ですでに「ミュージシャン」でなければいけません。よくあるパターンとしては、実質的にはなにも活動していない人がオーディションだけ受けるパターンです。誰にも歌を聴かせたことがない、誰にも演奏を聴かせたことがない人が、ただオーディションだけは受けるという状態です。別に悪いことではないのですが、そのような人の音源や実演では、間違いなく「素人」だということが浮き彫りになります。そのような状態の音源や演奏は、はっきり表現すると「不快」そのものです。「誰にも聴かせたことがない、恥ずかしいから」というレベルでは、オーディションは辞退してください。実際に演奏する機会などは沢山作れますし、作った音源を人に聴いてもらうということも今ではインターネットを通じて用意に行えます。「オーディションの審査員ならわかってくれる」というのは間違いです。「育ててくれる」というのも間違いです。行く先は「ビジネス」なのですから、誰が聴いても「下手」なのであれば、「無価値」です。
厳しいようですが、アマチュアで活動している人のほとんどがそれを実感しています。「オーディションで一発逆転」などということはあり得ないのですから、演奏のレベル、作品のクオリティをしっかりとしたものに仕上げるようにしましょう。「人に聴いてもらう」ということは基本中の基本です。

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